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SONY WF-1000XM5とiPhoneの組み合わせを1年間毎日6時間使い続けたリアルな使用感レビュー

KASHIWAGI2024/5/20更新:2026/7/15

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SONYのフラッグシップ完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM5」を相棒に迎えてから、気づけば1年という月日が流れていました。

毎日の通勤電車、デスクワークでの集中タイム、急なインライン通話まで、ほぼ毎日6時間以上は耳にねじ込んできた計算になります。これだけ長い時間をともに過ごした今なら、「果たしてこの買い物は正解だったのか?」という問いに対して、かなり解像度の高い答えを出せそうです。

思い返せば、購入前は期待と不安が半分ずつでした。決して安い買い物ではありませんし、なによりiPhoneユーザーの自分にとって、Apple純正のAirPods Proから乗り換えて本当に幸せになれるのか、相性の面でストレスが溜まるのではないかと、かなり悩んだのを覚えています。

今回のレビューでは、スペック表をなぞっただけの短期インプレッションでは絶対に分からない、 1年間使い倒して初めて見えてきたリアルな日常 をお届けします。音質の感動はもちろん、外装の盲点や接続性の不満といったネガティブな側面も隠さずに書き残しました。WF-1000XM5が気になっている方の参考になれば嬉しいです。

WF-1000XM5を導入した理由と第一印象

私がWF-1000XM5を手にした直接のきっかけは、それまで愛用していたAirPods Proが故障してしまったことです。次に選ぶなら、とにかく「音質ファースト」で音楽を楽しめるモデルにしたいと考え、あらゆる評判を調べ上げた結果、このフラッグシップモデルに辿り着きました。

届いたパッケージを開けた瞬間の第一印象は、イヤホン本体の佇まいに高級感があり、音へのこだわりがひしひしと伝わってくるというものでした。ただ、ケースに関しては触った瞬間にマットな質感ゆえの軽さを覚え、正直に言うと最初は少しチープな印象を持ったのも事実です。しかし、この手のひらにすっぽりと収まる絶妙なサイズ感の良さは、毎日ポケットに入れて持ち運ぶうちに、今ではすっかりお気に入りのポイントになっています。

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1年ヘビーに使ってパーツやバッテリーは劣化したか

毎日6時間以上というなかなかの酷使っぷりですが、現状、音質に異常を感じることは一切ありません。

心配されがちなバッテリーの持ちに関しても、目に見えて連続再生時間が短くなったような気配はなく、実用上でストレスを感じる場面にはまだ遭遇していません。また、本機の特徴でもある特殊なスポンジ素材の純正イヤーピースも、ボロボロに摩耗することなく正常な状態をキープしてくれています。

内部のタフさとは裏腹に、外装には盲点が

中身の劣化がほぼゼロである一方、使っていて気になったのが「外装の傷つきやすさ」です。

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WF-1000XM5のイヤホン本体は、表面がかなりつるつるとした光沢仕上げになっています。これが指先で持ったときに滑りやすく、耳から外す瞬間やケースから取り出すときに、うっかり手元から落としそうになることが度々ありました。ワイヤレスイヤホン宿命の悩みではありますが、本機はその滑らかな形状も相まって、落とした拍子に外装に細かい傷がつきやすいという点だけは、少し注意が必要だと感じています。

iPhoneとの相性は実際のところどう?

iPhoneとの組み合わせにおいて、結論からお伝えするなら「日常使いは問題なくこなせる」というレベルに落ち着きます。

iOS向けにもしっかりと専用アプリが用意されており、これを使えばイコライザーの微調整からノイズキャンセリングの強度、立体音響の設定、各種ショートカットの割り当てまで、自分好みのサウンド環境を自由自在に作り込むことができます。このカスタマイズ性の高さは、Apple純正アプリにはない大きな魅力です。

AirPods Proの「あの快適さ」と比較してしまうと

しかし、かつて使っていたAirPods Proと「iPhoneとの親和性」という軸で真向から比較してしまうと、操作の快適さは正直に言ってかなり劣るというのが本音です。

例えば、専用アプリのレスポンスがどこかもっさりしていて接続までにワンテンポ待たされたり、iPhoneのウィジェットにあるバッテリー残量欄にイヤホンの情報がなかなか表示されなかったりすることがあります。さらに、人の多い場所などでBluetoothの接続切れや、一瞬音が途切れるといった挙動がたまに目立つのも気になるところです。

音質そのものに相性の悪さは全くなく、音楽体験としては極上の一言です。ただ、AirPodsのように「ケースを開けた瞬間に完璧に繋がっている」といったストレスフリーな連携力まで期待してしまうと、少し肩透かしを食らうかもしれません。

耳に届く「音」そのもののクオリティ

音質に関しては、1年経った今でも音楽を再生するたびに「本当に買ってよかった」としみじみ実感しています。

これまで何百回と聴いてきたはずのお気に入りの楽曲が、まるで新しくリマスターされたかのように新鮮に響くのです。特定の帯域が強調された派手な音ではなく、 小さい音の粒が綺麗にセパレートして聞こえる解像度の高さ があり、以前は聞き逃していた曲の中の繊細なニュアンスや、アーティストの息遣いまでしっかりと耳に届きます。

このバランスの良さはアニメの視聴時などにも抜群の効果を発揮してくれて、BGMの裏で鳴っている細かな効果音まで拾い上げてくれるため、作品への没入感が格段に跳ね上がりました。音に敏感に触れたい人にとっては、これ以上ないご褒美のような音響空間が手に入ります。

純正イヤーピースの絶妙なホールド感

本機に最初から付属している純正イヤーピースのクオリティは、お世辞抜きで非常に高いです。

独特の吸いつくようなスポンジ素材が採用されており、耳の穴の形に合わせてじわっと変形しながら高い密閉力を生み出してくれます。このおかげで、物理的な遮音性が高まるだけでなく、毎日6時間以上という長時間のリスニングでも耳の中が蒸れたり痛くなったりすることがほとんどありません。サードパーティ製のイヤーピースを別途買い足す必要性を感じさせないほど、完成された装着感です。

コストパフォーマンスに対する正直な評価

ここで、購入のハードルとなる「価格」について、初期と現在の推移を見ておきます。

  • 初期価格:41,799円(2023年9月発売時点)
  • 現在の市場価格:約29,000円(値下がり率:約30.6%)

発売当初の4万円超えという強気な価格設定から見ると、現在は3万円を切る水準まで落ち着いてきています。

この価格を踏まえて「見合う価値があったか」と問われれば、私の答えは「十二分に価格以上の価値がある」です。こと音質という一点においては、一切の文句のつけようがないクオリティに達しています。このレベルの極上サウンドがこの価格帯で手に入るのであれば、オーディオ体験の満足度としてはむしろ安いとさえ思えるのが、1年間使い倒した今の率直な感想です。

1年使って確信した、目を瞑るべきデメリット

絶賛の一方で、これから購入する人が覚悟しておくべき「悪い部分」についても包み隠さずシェアします。

やはり一番のネックは、先述した Bluetoothの接続安定性 です。イヤホンを耳に装着した際にスマートに繋がってくれなかったり、街中を歩いている最中に前触れなく接続が瞬断したりすることがあります。

もう一点は、本体ケースのバッテリー容量の少なさです。イヤホンの充電が空っぽの状態で100%まで満充電させると、ケース側のバッテリー残量は一気に60%あたりまで減ってしまいます。つまり、ケース単体ではイヤホンを2回フル充電させるのが限界の容量ということです。日常生活で困り果てるほどではないものの、長時間の旅行などではケース自体の充電管理にも少し気を配る必要があります。

結論:あなたがイヤホンに求めるものは何か

WF-1000XM5を1年間使い続けて出した最終的な結論は、 「iPhoneとの連携の心地よさ」を取るか、「圧倒的な高音質」を取るかで100%評価が分かれるイヤホン だということです。

もしあなたが、「iPhoneとの親和性を最優先したい」「一瞬の接続の遅れも許せないほどストレスフリーに使いたい」という心地よさを求めているなら、正直に言ってAirPods Proを選んだ方が幸せになれます。本機の接続のクセやアプリの挙動は、純正の魔法のようなスムーズさには敵いません。

しかし、「多少の接続の引っかかりには目を瞑ってでも、とにかく最高の音質で音楽や映像に没頭したい」という人であれば、WF-1000XM5はこれ以上ない最高の選択肢になります。耳に響く音の繊細さ、今まで聞こえなかった音が聞こえる感動は、1年経っても色褪せることはありません。

何を重視するかを明確にして、ぜひあなたにぴったりの1台を選んでみてください。

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